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リサイクルは“再資源化”?それとも“再利用”? (175号 2009年4月)

ミスターリサイクル
 リサイクルという言葉は、20年前、社会人になりたての頃にはもう市民権を得ていた気がするが、30年前、中学生の時にはあまり知られてはいなかっただろう。
 「リサイクルショップ」「トナーカートリッジ・リサイクル」「リサイクル工場」などなど、今では耳にしない日は無いほど巷にあふれている言葉だが、はたして「リサイクル」にはどんな意味があるのだろう?「リサイクル」の本来の意味は、一度製品として使用された物を『再資源化』し、もう一度新しい製品の原料・材料として利用することである。
 びんを作る行程を想像して欲しい。ガラスびんの材料は、珪砂・石灰石・ソーダ灰・カレットなど。それぞれを混ぜ合わせ約1600度の高温でドロドロに溶かす。液体になった物をガラスびん成型機で成型する。
 原料のうち珪砂・石灰石・ソーダ灰は天然資源だが、カレットはガラスびんを粉々に砕いた物で、ガラスびんの原料の約80%以上はカレットが利用されている。製品の原料として利用することをリサイクルと呼ぶのだから、ガラスびんのリサイクル率は80%以上となる。
 しかし先に挙げた、リサイクルショップやトナーカートリッジ・リサイクルは、原料として利用するのではなく同じものを使用するリユース(再使用)であって『再資源化』とは言い難い。
 製品をそのまま利用するので『再利用』でも間違いではないが、リユース(再使用)との区別がつかなくなってしまう。
 また、「リサイクル工場」という言葉には、簡単に説明できないような小難しいことをしている印象はないだろうか。結局のところリサイクルは「何らかの方法でもう一度使っているのはわかるけれど、詳しくはよくわからない」のが一般論だろう。

 『再資源化』=リサイクル

 リサイクルを直訳すると『再循環』になるが、ぜひ『再資源化』で覚えて欲しい。次の製品の原料として利用することがリサイクル、と理解していただければ、「リサイクルを進めるためには『分別』がとても重要です」という意味も自ずとわかってくると思う。
ミスターリサイクル