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「ホチキスの針は、できるだけはずしてください」の「できるだけ」ってどれくらい? (181号 2009年10月)

ミスターリサイクル
 月刊リサイクルデザインには、ホチキスの針はついていません。しかし、読者の方から「バラバラになってしまうので、ホチキス止めをしてほしい」との声も寄せられます。皆さんはリサイクルに出す時「ホチキスの針」どうしていますか?
 インターネットで「ホチキス」、「リサイクル」と検索すると、「ホチキスは外さなくてよい」と「ホチキスは外して出してください」の2種類の表現が存在しています。いったいどちらが正解なのでしょう。
 集められた古紙は製紙工場で紙の原料になります。製紙工場に運ばれた古紙は、まずパルパーと呼ばれる機械で繊維状にトロトロにほぐされます。牛乳パックでハガキを作る時にミキサーで攬絆したモノを想像していただけると分かりやすいかもしれません。
 次に、クリーナーで異物やごみを取り除きます。この時にホチキスの針程度の細くて小さな針金は除去できるのです。ですから、必ずでなく「できるだけ」外してください。というのが私たちリサイクルデザインの答えです。

 では、どうして「できるだけ」外す必要があるのでしようか?

 一つは、ホチキスの針は金属であって紙ではないからです。製紙工場で原料として必要なのは紙の繊維であって金属ではありません。
 二つ目は、ホチキスの針程度の細くて小さな針金は除去できるからです。ズボンのポケットに10円玉が入ったまま洗たく機を回したらビックリするような大きな音がします。古紙をほぐす機械も大型の洗たく機のようなものなので、あまり大きな異物が入ると除去できず機械が故障してしまうのです。
 リサイクルとは原料として使うことなので、原料として使用できるかどうかがポイントになってきます。少しでも混ざっていると原料にならないものもあれば、ホチキスの針のように、多少であれば支障はないものもあります。
 取り除くことが可能ならば「できるだけ」外したほうがより良いと言えるでしょう。
ミスターリサイクル